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家系図製作の裏側

 

皆様は「家系図を作る仕事」と聞くと、どのような仕事を想像するでしょうか。

 

パソコンで図を作る仕事。

戸籍を集めて先祖を調べる仕事。

伝統工芸の職人のような手作業の仕事。

 

一言で「家系図を作る仕事」と言っても、抱くイメージは人によって実に様々だと思います。

 

結論から申し上げますと…全て正解です。

 

家系図作りはパソコン作業も、戸籍を集める役所関係の作業も、伝統工芸品を作るような手作業も、家系図作りでは全て行います。

 

しかし、実際に家系図作りを行う()みそらスタッフの一人である私がこの仕事に携わってみて感じるのは、家系図作りとは単なる調査や作図の仕事に終始するのではなく、誰かの人生や家族の想いに深く触れる「一生もの」の仕事だということです。

 

それをとくに感じる瞬間は、弊社代表の仕事への向き合い方を側で見た時です。

 

「そこまでやるのか…」と思うほどお客様の想いに向き合う日もあれば、

「そこまでやるのか!?」と思うほどお客様に自身の家系図作りへの想いの丈を語る日もあります。

時には頭を抱えながら難しいご依頼に向き合う姿を、私たちは何度も見てきました。

 

 

今回は、普段はあまり知られることのない 家系図制作の裏側を、スタッフの視点からお話ししてみたいと思います。

家系図制作とはどんな仕事なのか

 

家系図とは、自分の家族や先祖のつながりを、依頼人を基軸として図としてまとめたものです。

 

一見するとシンプルな図に見えるかもしれませんが、そこには何世代にもわたる家族の歴史が詰まっています。

 

例えば、私たちが日々の生活の中で当たり前のように使っている名字にも、それぞれの歴史があります。

どこからその家系が始まり、どの地域で暮らしてきたのか。

どのような家業を営んできたのか。

どのような婚姻、養子縁組関係を結んできたのか。

 

家系図を作るということは、そうした長い時間の中でつながってきた命の歴史を一つの形としてまとめる作業でもあります。

 

家系図制作の仕事は、大きく分けて次のような流れで進みます。

 

戸籍謄本の取得→依頼者の方から委任状をいただき、その委任状で役所から戸籍謄本を取得していきます。1系統(1名字)の場合は、その名字の家系を遡れる限り遡って取得します。

 

先祖の調査→戸籍調査から判明したご先祖様を整理していきます。大体の方は、200年程前(江戸時代末期)のご先祖様のお名前まで判明することが多いです。

 

家族の関係の整理→依頼者の方の直系のご親族(親子関係、養子縁組等の縦の関係で繋がった方々。縦の関係なので、兄弟や従兄弟、甥姪は含まれません)を、供養のためにも「没日(お亡くなりになった日)」が分かるように全て集め、それらの情報を家系図に落とし込みます。

 

家系図の作成→該当の戸籍が全て集まったところで、家系図作成を開始します。納品後も依頼者様、そのご子孫様がご自身で家系図を作っていけるように、みそらでは誰もが使いやすいExcelを使ってPC上で作成しています。弊社のこだわりは「とにかく見やすく美しい」家系図を作ること!

 

社内スタッフの確認作業→製作担当者が作成した家系図は、必ず二人以上のスタッフでダブルチェックを行います。

戸籍謄本の情報は非常に事細かく、読みにくく、一人の目線では見落としが必ずと言っていいほどあるのです。ここの確認作業が最も大変だと感じているスタッフも多いのです。それほど、戸籍謄本とは複雑な、そして日本が誇る家系の繊細な歴史の証明物なのです。

 

製本→家系図が完成すると、まずスタッフが取り掛かるのは「家系図を折る」工程です。これが意外と難しい。というのも、弊社の家系図は一般的なA3サイズに収まるものではなく、戸籍謄本の情報を出来る限り「全て」網羅した家系図を完成させるため、大体の完成品はA3にはおさまらない長尺の仕様になります。中には2メートル越えの大物も!

それらを綺麗に折り、畳み、遠州綿紬の専用布製本カバーにそっと紐で綴じます。一つ一つの工程が気を抜けない、まさに職人の手作業のような仕事もあるのです。(スタッフ全員、この時は顔が緊張しております笑)

 

ファミリーヒストリーの作成→こちらは家系図を作った方へのオプション商品となりますが、ご家族の歴史を、もっと身近な物語のように後世に遺したい…そんな想いをお持ちの方にとくにおすすめです。エンディングノート、自分史などの作成に興味はあるけど、文章は考えるのが苦手…。そんな方にも、弊社ライターが親身に寄り添って伴走いたします。

 

等々。色々とありますが、この中で特に重要なのが「戸籍調査」です。

 

日本の戸籍制度では、多くの場合、江戸時代後期頃まで先祖を遡ることができます。

ただし、実際の戸籍は現代のものとは違い、

 

・古い手書き文字

・難しい表記

・改製戸籍

 

などがあり、読み解くには慣れと経験が必要です。

 

戸籍の中には、明治時代や大正時代の文字がそのまま残っていることもあり、慣れていないと読み解くのが難しい場合もあります。

 

また、養子縁組や分家、転籍、絶家、再興などによって家系が複雑になることも多く、慎重な整理が必要になります。

 

家系図制作は、単に戸籍を集めるだけではなく、その家族の歴史を読み解いていく仕事でもあるのです。

 

弊社には旧字、くずし字の解読に精通した専門スタッフも在職。読めなかったご先祖様の名前を知りたい…そんなところから家系図作成をご検討されるお客様も決して少なくはありません。

家系図制作会社で働く私たちの仕事

 

私たちスタッフの仕事は多岐にわたります。

 

・戸籍調査

・家系図作成

・資料整理

・お客様との打ち合わせ

・ファミリーヒストリー制作

 

などです。

 

一見すると事務的な仕事のように見えるかもしれませんが、実際には非常に人との関わりが深い仕事です。

 

家系図制作を依頼されるお客様の多くは、

 

・子どもや孫に家族の歴史を残したい

・ご先祖様を知りたい

・高齢の親へのプレゼントとして作りたい

・自分のルーツを知りたい

 

といった想いを持っています。

 

中には、長い時間をかけて家族の思い出を話してくださる方もいらっしゃいます。

 

祖父母の話。

子どもの頃に聞いた先祖の話。

昔の家業の話。

 

そうした話を聞いていると、家系図制作は単なる調査ではなく、人生の物語に触れる仕事なのだと感じます。

 

 

実際に、完成した家系図を正月やお盆などの親族の集まりで披露すると、普段はあまり話すことがない親戚が昔のことをたくさん教えてくれたり、知らなかった家族の歴史を誰かが共有してくれたりと、家系図を通じて途切れかかっていた親族との繋がりが出来た方も多くいらっしゃいます。

少し変わった代表の仕事への向き合い方

 

ちなみに、弊社代表の塩﨑は、仕事への向き合い方が少し独特かもしれません。

 

なぜなら、お客様との打ち合わせにとても時間をかけるからです。

 

一般的な打ち合わせであれば、30分から1時間程度でしょう。

 

しかし塩﨑の場合、気が付くと何時間も話していることがあります。

 

 

 

 

お客様の 

 

・ご先祖様の話

・祖父母との思い出

・家族の歴史

・後継者問題

・家族経営への将来的不安

 

等々。

 

そうしたお話をじっくり聞いています。

 

塩﨑はよくこう言います。

 

「家系図はただの図ではなく、その家族の物語だから」

「私は単なるビジネスとしてお客様と接しているのではなく、自分はその方の親族だと思って提案している」

 

だからこそ、お客様の想いをしっかり受け取ることを大切にしているのだと思います。

 

打ち合わせの中では、さまざまなお話が出てきます。

 

例えば

 

「祖父はどんな人だったのか」

「家業はどこから始まったのか」

「先祖はどこから来たのか」

 

といった話です。

 

そうした話をしているうちに、お客様がふと懐かしそうな表情になることもあります。

 

「祖母がよくこの話をしてくれていたんです」

 

そんな言葉が自然と出てくることもあります。

 

家系図制作は、単なる調査ではなく、家族の記憶を呼び起こす時間でもあるのです。

それは、自分自身との記憶の旅。そんな知的体験ができるツールは、なかなかありません。

代表はそうした時間をとても大切にしています。

 

難しいご依頼に代表が悩む姿

 

家系図制作の仕事では、時に非常に難しい依頼があります。

 

例えば

 

・戸籍が途中で途切れている

・戦争や災害で資料が残っていない

・家系が複雑に分かれている

・古い地名が変わっている

・先祖のお墓の場所が分からないから探してほしい

・疎遠になっている親戚と連絡を取りたい

・両親が離婚して生き別れた母方のお墓を探したい

・分家の人間として生きてきたが、本家の場所を探したい

・戸籍謄本以上のことを知りたい

・戦国時代に繋がる自分たちのルーツを調べたい

・家系図の中に文章を入れたい

・遺品の反物を使った製本カバーを作ってほしい

 

といったケースです。

 

そうした時、代表は机の上に資料を広げながら、

 

「どうすれば繋がるだろう」

「どうすれば実現できるだろう」

 

と考え続けます。

 

役所へ問い合わせたり、資料を調べ直したり、電話帳で名字をマッピングしたり、親戚と思われる方へお手紙やお電話で連絡したりしながら、何とか道を探そうとします。

 

時にはスタッフたちと意見が食い違うこともあります。

 

その姿を見ていると、代表は単に仕事として家系図を作っているのではなく、お客様の想いを形にしたいと本気で考えているのだと感じます。

 

「そこまでやるのか」ではなく、「そこまでやるからこそ」家系図を作る意味があると思っている。そんな風に見えるのです。

 

家系図制作を続けていると、改めて感じることがあります。

 

それは、家系図は単なる図ではないということです。

 

そこには、何世代にもわたって連綿とつながってきた命の歴史があります。

 

今私たちがここにいるのは、数えきれないほどのご先祖様が命をつないできてくださったからです。誰一人として欠けては成り立たなかった物語のリレーの先に、今を生きる自分たちがいる。そう思うと、今ある日常がほんの少しだけ色鮮やかに見えてきます。

 

家系図を広げると、そのつながりが目に見える形になります。

 

その瞬間、多くのお客様が驚き、そして感動されます。

 

「こんなに多くの先祖がいたんですね」

「親たちは、たくさん苦労をしてきたんですね」

「私たちには、命をつないでいく責任がありますね」

 

そんな風におっしゃってくださる方も決して少なくありません。

 

 

家系図を受け取ったお客様の反応

 

家系図が完成し、お客様にお渡しする瞬間は、私たちにとっても特別な時間です。

 

家系図を広げながら

 

「家族で集まって見たいと思います」

 

「子どもたちにも見せたいです」

 

と嬉しそうに話してくださる方もいらっしゃいます。

 

家系図をきっかけに家族の会話が増えたというお話もあります。

 

家族が集まった時に家系図を広げ、ご先祖様の話をするようになったというご家庭もありました。

 

 

家系図は、家族の会話を生み出すきっかけにもなるのだと思います。

スタッフから見た代表の姿

 

私たちスタッフから見ると、代表はいつもバタバタと忙しそうです。

 

お客様との打ち合わせ(対面やzoom、可能な限り対応します)

調査(時にはかなりの遠方にも自ら足を運びます)

家系図の作成・確認(時には代表自身が製本します)

新しい市場の開拓、企画(日々吸収し続ける知識量に、スタッフはついていけないことも笑)

家系図講座の主催・運営など

 

 

気が付くと、代表はまた何か考えています。

 

代表の斬新なアイディアに困惑するスタッフ…これはみそらではよくある光景です。

 

ですが、結局のところ、何をするにも代表が一番大切にしているのは

 

「お客様の想い」

 

なのだと思います。

 

家系図制作は、その家族の歴史を未来へつなぐ仕事。

 

だからこそ代表は、一つひとつの家系図に真剣に向き合っているのだと思います。

 

家系図は未来へつながる贈り物。

 

家系図は、過去を知り、過去に感謝するためのものです。

 

しかし同時に、現在を信頼でき、未来へ希望を持てる唯一無二のツールでもあります。

 

子どもや孫が自分たちのルーツを知ること。

家族の歴史を知ること。

名前も知らなかった先祖たちの存在を感じること。

なぜ先祖供養をするのか、その意味を可視化すること。

 

それは、自分がどこから来たのかを知ることでもあります。

 

家系図は、単なる調査結果ではありません。

 

それは

 

命のつながりを未来へ伝える贈り物

 

なのだと思います。

 

()みそらは、これからも家族の歴史や想いをつなぐ家系図制作を続けていきたいと思っています。

 

そして家系図が、多くのご家庭で未来へつながる大切な宝物になることを心から願っています。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。