ご先祖様とのつながりを思い出す、大切な供養の節目
回忌法要とは、亡くなった方を偲び、ご先祖様に感謝を向ける大切な供養の節目です。
一周忌・三回忌・三十三回忌の数え方、神道との違い、
家系図を通して親族のつながりを見直す意味をわかりやすく解説します。
こんにちは、命つながる家系図の塩崎明子です。
本日、家系図のご報告をさせて頂いたお客様とお話をしている中で、
大切な回忌法要について知って頂きたいと思いブログを書いています。
〇お墓におじいさんを祀っているかわからない。
〇菩提寺の名前が分からない。
〇家紋もわからない。
とおっしゃるので、ご先祖様の供養があまり身近ではないようでしたので
「ご親族は仲があまりよくないのでしょうか?」と尋ねてみました。
御依頼者は、いとこ同士で、
祭祀継承者・墓守ではない三男と、四男の子供たちです。
すると、やはり親世代が相続でもめてしまい現在は疎遠になっているとのことでした。
そこで、確認をすると起点となるおばあさまが、
昭和38年、ご主人が42歳で亡くなる直前に会社を立ち上げて
幼い子供たち5人を育てたとのことでした。
そんなおばあ様がいつ亡くなったのかを確認すると、平成6年。
つまり2026年の今年が、三十三回忌の節目となる年だと分かりました。
三十三回忌は、ご親族が集まる機会としては最高の舞台です!
是非この機会に、家系図をご親族にご報告をしながら
親族の和合に向けて動いてみてはと、お声かけさせて頂きました。
そんなわけで改めて回忌法要についてまとめてみました。
あなたのお家の先祖供養について考える機会になれば幸いです。
回忌法要とは?
ご先祖様とのつながりを思い出す、大切な供養の節目
近年、日本では「先祖供養」という言葉を耳にする機会が少なくなってきました。
お墓参りに行く機会が減ったり、親族で集まることが少なくなったり、
忙しい日々の中で「法要のことはよくわからない」「誰の何回忌なのか把握していない」という方も増えています。
けれど、私たちが今ここに生きているのは、
父母、祖父母、曾祖父母……と、数えきれないほどの命のつながりがあったからです。
その命の流れの中で、ご先祖様を思い出し、感謝を伝え、供養する大切な節目が 回忌法要 です。
回忌法要とは何でしょうか?
回忌法要とは、亡くなられた方の命日に合わせて、一定の年数ごとに行う仏教の供養のことです。
たとえば、亡くなって満1年で行うのが「一周忌」。
その翌年、亡くなって満2年で行うのが「三回忌」です。
「三回忌なのに、亡くなって2年目?」と不思議に思われる方も多いのですが、
これは亡くなった年を1回目として数えるためです。
主な回忌法要には、次のようなものがあります。
| 法要 | 行う時期 |
|---|---|
| 一周忌 | 亡くなって満1年 |
| 三回忌 | 亡くなって満2年 |
| 七回忌 | 亡くなって満6年 |
| 十三回忌 | 亡くなって満12年 |
| 十七回忌 | 亡くなって満16年 |
| 二十三回忌 | 亡くなって満22年 |
| 二十七回忌 | 亡くなって満26年 |
| 三十三回忌 | 亡くなって満32年 |
| 五十回忌 | 亡くなって満49年 |
宗派や地域、ご家庭によって違いはありますが、
一般的には三十三回忌を「弔い上げ」とする家も多いようです。
三十三回忌とは?
三十三回忌とは、亡くなられた方の命日から満32年目に行う、大切な年忌法要です。
三十三回忌は、故人お一人としての供養を一区切りとし、
その後は「ご先祖様」として先祖代々の供養へとつなげていく
大きな節目とされることがあります。
ここで「弔い上げ」にしましょう。
と、ご親族に伝える家は多いようです。
亡くなってから32年という年月は、子や孫、ひ孫へと命が受け継がれていく時間でもあります。
だからこそ三十三回忌は、親族が集まり、
「この方がいたから、今の私たちがいる」
という命のつながりを思い出す、かけがえのない機会です。
家系図を見ながら、ご先祖様の人生を語り合い、
親族のつながりを見直すことも、立派な先祖供養の一つです。
ちなみに、沖縄の先祖供養の文化は独特で、
百回忌を親族が集まって盛大にお祝いをするそうです。
死後100年というと、もはや誰も亡くなった方を見た方はいらっしゃらないでしょう。
それだけ、ご親族が100年後も連絡を取り合い、
ご先祖様をお祀りすることを大切にしているということは
なかなか昨今、真似ができない尊い行為と感じます。
一周忌・三回忌・七回忌・三十三回忌の数え方
宗派によって大きな違いはあまりないようですが
十七回忌のあとに、二十三回忌を行う宗派と、二十五回忌を行う宗派があるようなので
ご自身の宗派を合わせて確認してみてください。
ちなみに、回忌法要は、基本的な時期や営む流れ自体はどの宗派でも大きく変わりません。
しかし、「法要が持つ意味合い(死生観)」や「お焼香・数珠の作法」「唱えるお経」には、
宗派ごとに明確な違いがあります。
少しまとめてみます。
宗派による根本的な「意味合い(死生観)」の違い
多くの宗派では、法要は「故人が無事に極楽浄土へ行けるように
生きている遺族が善を積んで応援する(追善供養)」という意味を持ちます。
しかし、浄土真宗だけは全く異なる考え方をします。
■一般的な宗派(真言宗・天台宗・曹洞宗・臨済宗・日蓮宗など)
あの世で受ける裁判に合わせて、初七日や四十九日、さらに百箇日
一周忌、三回忌と法要を重ねることで、故人の位が上がり、最終的に成仏に向かうと考えます。
■浄土真宗(本願寺派・大谷派)
「往生即成仏(おうじょうそくじょうぶつ)」という教えがあり、
亡くなった人は阿弥陀如来の導きによってすぐに極楽浄土へ生まれ変わると考えます。
そのため、故人を応援するための「追善供養」は行いません。
浄土真宗における回忌法要は
「故人を偲びつつ、仏法(阿弥陀如来の教え)に出会い
今生きている自分が感謝を深める場」という意味になるようです。
宗派による読み上げるお経・言葉の違い
僧侶が読経するお経はもちろん、全員で唱える言葉(お名号や題目)が異なります。
浄土宗・浄土真宗: 「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」
真言宗: 「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」
日蓮宗: 「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」
禅宗(曹洞宗・臨済宗): 主に「般若心経(はんにゃしんぎょう)」などを唱えます。
私自身、父方は浄土宗、母方は曹洞宗、嫁ぎ先は曹洞宗と宗派が異なっており
父の葬儀の際には、まったくなじみのない浄土宗の葬儀に終始驚きながら
悲しみよりも違和感が強くなってしまいある意味印象深く残っています。
宗派による違いも非常に興味深いものがありますね。
法要は「義務」ではなく、命を思い出す時間
回忌法要というと、
「お寺に連絡しなければ」
「親族を呼ばなければ」
「準備が大変そう」
と、少し重たく感じる方もいるかもしれません。
もちろん、昔ながらの形で丁寧に行う法要も大切です。
けれど本来、法要は形式だけのものではありません。
大切なのは、亡くなった方を思い出し、
「私たちはあなたのおかげで今ここにいます」と感謝を向けることです。
〇家族で手を合わせる。
〇お墓参りに行く。
〇仏壇にお花を供える。
〇故人の思い出を語る。
〇子どもや孫に、その人がどんな人生を歩んだのかを伝える。
それも立派な供養の一つです。
回忌法要をしないままになっている方はいませんか?
家系図をお作りしていると、時々このような声を聞くことがあります。
「そういえば祖父の十三回忌、過ぎていたかもしれません」
「父の七回忌をした後、次がいつなのかわからなくなっていました」
「本家任せで、自分の家のご先祖様のことを何も知らなかったです」
「お墓はあるけれど、誰が入っているのか詳しくわかりません」
現代では、家族の形も変わり、親族同士のつながりも以前より薄くなっています。
そのため、誰かが気づかなければ、回忌法要がそのままになってしまうことも珍しくありません。
けれど、ふと気づいたその時が、ご先祖様とのつながりを見直すきっかけになります。
「我が家では、誰の法要が近いのだろう?」
「祖父母や曾祖父母の命日はいつだっただろう?」
「お墓や過去帳には、どんな名前が残されているのだろう?」
そうした問いから、家系の記憶が少しずつよみがえっていきます。
ご先祖様を供養することは、今を生きる私たちを整えること
ご先祖供養というと、亡くなった方のためにするものと思われがちです。
もちろん、それは大切な意味の一つです。
しかし同時に、ご先祖様を供養することは、
今を生きる私たち自身の心を整えることでもあります。
自分の命がどこから来たのかを知る。
家族の歴史に目を向ける。
苦労して命をつないでくれた人たちに感謝する。
その時間は、自分自身の根っこを確かめる時間になります。
根っこが整うと、不思議と心が落ち着きます。
家族への見方が変わることもあります。
自分の人生を、もう一度大切に生きようと思えることもあります。
そしてその姿は、子どもや孫にも伝わっていきます。
「私たちの家には、命を大切にする心がある」
「ご先祖様を忘れず、感謝する家である」
そのような家の在り方は、次の世代にとっても大きな安心になります。
家系図は、回忌法要を見直すきっかけにもなります
家系図を作ると、単に名前が並ぶだけではありません。
誰が、いつ生まれ、いつ亡くなったのか。
どのご先祖様が、どの時代を生きたのか。
どの方の法要が近いのか。
どなたの供養が長く途切れている可能性があるのか。
そうしたことが見えてくることがあります。
家系図は、過去を調べるためだけのものではありません。
今の私たちが、ご先祖様とどのようにつながり、
これから子孫に何を残していくのかを考えるためのものです。
回忌法要もまた、その大切な入口です。
まずは、ご先祖様の命日を確認してみませんか?
いきなり大きな法要をしようとしなくても大丈夫です。
まずは、
〇ご両親や親族にご先祖様について聞いてみる。
〇仏壇の位牌を確認してみる。
〇お墓の墓誌を見てみる。
〇過去帳や古い戸籍、家系図を見返してみる。
そこから、今まで気づかなかったご先祖様の存在が見えてくるかもしれません。
そして、もし
「そういえば、この方の回忌法要はどうなっているのだろう?」
と思う方がいたなら、それはご先祖様からの小さな呼びかけかもしれません。
今を生きる私たち、そしてこれから生まれてくる子孫の幸せのためにも、
ご先祖様を思い出し、感謝を向ける時間を大切にしてみませんか。
命は、突然ここにあるものではありません。
たくさんの人の人生があり、願いがあり、祈りがあり、今の私たちへとつながっています。
回忌法要は、その命のつながりに手を合わせる、尊い節目なのです。
回忌法要が途絶えてしまう背景にある、親族関係の変化
近年、回忌法要などの儀礼が行われなくなってきた背景には
単に「忙しい」「知らない」「宗教離れ」という理由だけではなく
親族関係の変化も大きく影響しているように感じます。
たとえば、相続をきっかけに親族同士が不仲になってしまうことがあります。
本来であれば、同じご先祖様を持つ親族であるにもかかわらず
相続争いや感情の行き違いによって連絡を取らなくなり
やがて法要やお墓参りの案内も届かなくなる。
お墓を守っている家の方が、他の親族と距離を置くようになり、
結果として、親族であっても回忌法要に呼ばれない、参加する機会がない、
ということも増えているのではないでしょうか。
冒頭のお家も同様でした。
けれど本来、回忌法要は、亡くなった方を供養するだけでなく、
親族が集まり、同じ命の流れを受け継いでいることを思い出す大切な機会でもあります。
家系図は、親族のつながりを見直すきっかけになる
家系図を作成すると、
親、祖父母、曾祖父母、兄弟姉妹、親族とのつながりが目に見える形で整理されます。
すると、普段は疎遠になっていた親族であっても、
「私たちは同じご先祖様から命をいただいた一族なのだ」
ということを、改めて感じることができます。
名字が違っていても、住む場所が離れていても、考え方に違いがあっても、
たどっていけば同じ祖先につながっている。
その事実に気づくことは、親族の壁を少しずつ溶かしていく第一歩になるかもしれません。
親族が集まる機会を、もう一度つくってみませんか
もし、回忌法要がしばらく行われていない。
親族と長く連絡を取っていない。
相続や過去の出来事をきっかけに、距離ができてしまっている。
そのようなご家庭こそ、家系図を一つのきっかけとして、
親族が集まる機会をつくってみてはいかがでしょうか。
「家系図を作ったので、一度みんなで見てみませんか」と連絡してみる。
その小さな一歩が、
長く閉じていた親族関係をやわらかく開いていくきっかけになることがあります。
ご先祖様はきっと、
「こらこら、みんな仲良くしなさいよ」
「同じ命を受け継いだ家族なのだから、争わずに助け合いなさいよ」
と、私たちに語りかけているのではないでしょうか。
親族の和合も、立派な先祖供養です。
故人に手を合わせること。
お墓を守ること。
法要を行うこと。
それらはもちろん大切です。
けれど同時に、残された私たちが、親族同士のつながりを大切にし、
感謝と敬意をもって関係を結び直していくことも、
ご先祖様が何より望んでいる供養の形なのではないでしょうか。
回忌法要や家系図を、単なる過去を振り返るものとしてではなく、
親族がもう一度つながり直すための機会
として捉えてみる。
それは、今を生きる私たちにとっても
これから続いていく子孫にとっても
大きな幸せの種になるはずです。
神道にも似た儀礼はある?
「回忌法要」という言葉は仏教で使われることが多いですが、
神道にも一年祭・三年祭・五年祭・十年祭など、故人を偲び、
祖霊としておまつりする大切な節目があります。
宗教や形式は違っても、ご先祖様を忘れず、感謝を向ける心は共通しています。
神道では、一般に霊祭(れいさい)や式年祭(しきねんさい)、
または祖霊祭(それいさい)と呼びます。
神社本庁も、神式の葬儀には通夜祭・葬場祭の後、一年祭までの霊前祭や、
一年祭後に行われる祖霊祭があると説明しています。
仏教と神道の大きな違い
仏教では、
一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌……
というように「回忌」で数えます。
一方、神道では、
一年祭、三年祭、五年祭、十年祭、二十年祭、三十年祭、五十年祭……
というように「年祭」として行われることが多いです。
神道では通常、1年・5年・10年を節目とし、50年を一つの区切りとする祭が行われるとされています。
特に注意したいのは、数え方の違いです。
仏教の三回忌は、亡くなって満2年で行います。
しかし神道の三年祭は、亡くなって満3年で行います。ここは混同しやすいところです。
共通している大切な意味
呼び方や作法は違っても、根本にあるのは、
亡くなった方を偲び、感謝し、家族や子孫を見守ってくださる祖霊として大切にする心です。
神道では、一年祭以降、故人の御霊は祖霊として祀られるとされ
節目ごとに御霊の遺徳を偲ぶ儀礼が行われます。
まずは、身近なご先祖様がいつ亡くなったのか?そこから何年たつのか?
確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

コメントをお書きください